太陽系に存在する小惑星には地球では希少な金属が多く含まれているものがあると注目されていますが、ルクセンブルク政府は米ベンチャー企業ディープ・スペース・インダストリーズと共同で小惑星開発目指すと発表したそうです。
ルクセンブルグと言えば古城や金融によるリッチな国として有名ですが、将来は宇宙開発でさらにお金持ちな国になるかもしれません。同国は米企業のDeep Space Industriesと共同で、小惑星での貴金属の発掘に関する技術開発に取り組むことを発表しました。今回世界でも珍しく小惑星採掘に乗り出すと国をあげて発表したのはヨーロッパの小国ルクセンブルクです。実はこの話は今年2月にルクセンブルク政府は投資家や企業を誘致するための法的枠組みを整備しており、この手の分野で計画を明らかにしていた米企業ディープ・スペース・インダストリーズ(DSi)と協力して宇宙資源獲得に向け本格的に動き出すとしています。
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記事によると小惑星開発に向け共同プロジェクととして「プロスペクターX(Prospector-X)」を立ち上げ、アメリカとルクセンブルクの両方で試験用小型宇宙船を開発。この宇宙船にカメラといった探査機器を搭載し小惑星にどれだけの鉱物が含まれているか評価することを目標にしています。
現在、推定で500mサイズのM型小惑星であれば地球で既に採掘された白金族金属(プラチナや金)とほぼおなじ量があると考えられており、これよりも小さい小惑星であっても地球上で消費される数百年分の白金族金属があると考えられています。
ただ、実際にどれだけの希少金属が含まれているのかは詳細に探査されたことはなく、現在は小惑星のうち1%がM型小惑星に分類されると考えられています。
ディープ・スペース・インダストリーズは過去にコストの面からも金属を採掘し地球に持ち帰るという方法は非現実的だと発表しており、もっと手軽な水(酸素や水素)を採掘できるだけでも利益を生み出すことができるしていました。同社は最終的には小惑星から金属を採掘し通信衛星や太陽光発電ステーションの建設を目標としていたのですが、まずは小惑星に何が含まれているのか調査することを目指すことが第一であることは間違いなさそうです。(参考)