ALIAS

米ロッキード・マーティン及びシコルスキーはすべての有人ヘリを無人化できるシステム『ALIAS』を搭載したヘリコプターの初飛行試験に成功したと発表しています。

Lockheed MartinとSikorskyの2社は5月31日、Sikorsky S-76ヘリコプターのロボット化実験に成功したことを発表した。この実験はDARPAのAircrew Labor In-Cockpit Automation System (ALIAS)計画の元で進められていたもので、最近、自動車業界が開発が進められているロボット自動車のヘリコプター版を開発しようというものとなる。

Technobahn
今回ロボット化されたのはシコルスキー S-76というヘリコプターです。S-76は日本でも多く飛行しており例えば報道各社が保有していたり警察航空隊や消防防災航空隊、海上保安庁では巡視船の艦載機として運用されています。

一方アメリカではこの機体をロボット化、つまり無人で飛行できる機体につくり上げるべく国防高等研究計画局DARPAがALIAS計画としてロッキード・マーティンとシルコスキーが開発を行っていたそうです。



具体的にはロッキード・マーティンとシルコスキーはDARPA(米政府)から800万ドル(およそ8億円)の開発支援金を受けて開発を進めているとしています。またALIASはシコルスキー S-76だけに使えるシステムではなく、どのような航空機であっても無人化できるというシステムとしており、最終的にはALIASを搭載したヘリや航空機を無人状態で運用できたり、強力なオートパイロットシステムとして用いられるとしています。

ただ、現在はオートパイロット機能を拡張したようなシステムになっていると考えられ今後開発計画をフェーズ2に移行することでより実用化に近づけ他の航空機でも運用できるようなシステム開発を行なうとしています。

無人ヘリ

アメリカでは有人ヘリを無人化したものが幾つか報じられています。例えばノースロップ・グラマンがベル・ヘリコプター社の『ベル407』を改造しMQ-8Cを開発。イージス艦の飛行甲板上に着陸するというテストを実施しています。(参考)
またロッキード・マーティンはカマン・エアロスペースの『K-MAX』を無人化し無人小型輸送ロボット「Squad Mission Support System (SMSS)」を吊り下げ地上に展開するという試験を行っています。(参考)