イギリス海軍によると第二次世界大戦時、地中海を航行し行方不明となっていたHMS P311をイタリア沖の地中海で発見したと発表しています。(写真はHMS P312)
第二次世界大戦中に行方不明となった英海軍の潜水艦「HMS P311」が地中海の100メートルの海底で発見されたことが英海軍の発表で明らかとなった。HMS P311は、1943年1月に地中海を航行中に行方不明となっていた。記事によるとこの潜水艦はイタリアのタボラーラ島沖合に海底に沈んでいることを確認しているとしています。潜水艦の状態については機雷に衝突したことで機関が損傷し浮上することができず沈没したと考えられているそうです。
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また多くの乗員がいたと考えられる乗員区画に目立った傷は無いとしており、英海軍「71名の乗員の遺体はそのままの形で船内に残されている」などとしているものの、流石に70年以上が経過していることを考えるとパイプ等の腐食により内部は浸水した状態になっている可能性が高いと考えられます。
海外メディアによるとHMS P311は現在約80mの海底に沈んでいるといいます。同艦はチャリオットという人間魚雷(特殊潜航艇)を使用しイタリアの巡洋艦を沈めるべく出撃していたとのことです。
イギリス海軍によるとこの潜水艦については引き上げる予定は無いとしており放置するこということで話が進んでいるとしています。
▼発見されたHMS P311。左側の筒のような形状のものがチャリオット
HMS P311はT級潜水艦は53隻作られたうちの1つで、1936年から1945年にかけイギリス海軍により造船されました。同艦に関しては3つある型の第3グループの1番艦です。第3グループは第1、第2グループの戦訓を元に改良されたT級潜水艦としては最新モデルとなっており合計31隻建造されました。HMS P311は1942年8月7日に海軍に引き渡され翌年の1943年1月8日に沈没しました。