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太陽光により発電するソーラーパネルは建物や平地に設置されるケースが多いのですが、アメリカのミズーリ州交通局は道路に敷き詰める新しいタイプのソーラーパネルの試験を開始すると発表しています。

アメリカのミズーリ州交通局は、国道66号線の一部にソーラーパネルを敷設すると発表しました。道路の脇に並べるのではないですよ。道路自体の表面に、強化ガラスでコーティングされたソーラーパネルを並べるとのこと。つまり、道路自体が太陽発電をするということです!

Gizmodo
今回アメリカの国道で試験運用されることになったのはアメリカ・アイダホ州に暮らすブルソー夫妻(企業名:Solar Roadways)により開発したソーラーパネルです。試作品が登場したのは今から6年前、2010年のことで連邦道路管理局からの1,000万円(100,000ドル)の助成金と運輸省からの7,600万円(75,000ドル)の研究資金補助を受けて試作品の開発に成功しました。

無名の夫妻(企業)にこれだけの資金が渡されるということに驚きなのですが、その後はIndiegogoというクラウドファンディング・サービスを使用したところ200万ドル(2億円)という資金が集まり開発が加速。今回ようやく試験運用を行なうまで成長することができました。



Solar Roadwaysの仕様については過去の発表によるとパネルの表面はガラスで作られており気になる耐荷重はなんと25万ポンド。これは約110,000kgという戦車も余裕で通過できるという丈夫な構造となっており耐用年数約20年。ソーラーパネル自体は30年保つとしているものの発電効率が下がるため交換が必要になるとしています。また壊れたパーツに関しては取り外して修理可能で再利用を行っていくとしています。
設置費用については少なくとも耐用年数まで発電することができればコストはゼロになると主張しています。

道路となると難しいところがありそうなのですが例えば歩道や屋上駐車場など道路以外での使用方法も十分考えられ、こまで設置が不可能だった場所にソーラーパネルを設置できるという強みがこの製品にはありそうです。

ちなみにブルソー夫妻によるとアメリカ全土の道路と歩道にソーラー道路を敷設するだけで国内で消費される電力の3倍の量を発電できると話しています。