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先日、バイコヌール宇宙基地からからJAXAの大西卓哉さんらを載せたロシアのソユーズ宇宙船が打ち上げられたました。今回は2日間地球を周回して国際宇宙ステーションまで無事に到着したのですが、あの狭い船内でトイレはどのようにしているのでしょうか。

2013年以降、ソユーズ宇宙船に関しては打ち上げから6時間もたたない時間で国際宇宙ステーションに到着するショートカット飛行を実施していたのですが、今回は搭載した機材の関係で従来通り2日間の飛行となりました。
そこで気になるのはトイレです。この2日(およそ50時間)、どのようにしていたのか簡単に調べてみました。

まず書かれていたこととして、実はソユーズ宇宙船が国際宇宙ステーションに到着する2日間トイレはしないというものです。そのため下準備が必要とのことでクルーは飛行前に浣腸したうえでお腹がからっぽの状態で打ち上げを行っており、これがかなり辛いものだといいます。

ただ、ソユーズにはトイレといったものは一切ついていないのかというとそうではなく、ソユーズ宇宙船の丸い部分『軌道船』にはトイレがついています

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Photo:Vandal Stop Products

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Photo:Science and Society
こちらがソユーズ宇宙船のトイレです。もちろん大と小に対応しているのですが調べたところ普段使うというものではないらしくあくまで緊急時に使うという装置になるそうで、ソユーズの宇宙飛行士らは打ち上げ前にお腹の中を空っぽ状態にした上で国際宇宙ステーションに向かうということになっているそうです。
また国際宇宙ステーションのトイレが壊れた2008年には乗務員はドッキングしていたソユーズ宇宙船のトイレを使用していることから「ソユーズ宇宙船にはトイレはついていない」というのは誤りのようです。

トイレ以前にお世辞にも広いとはいえない船内で2日間過ごさないといけないという精神面のタフさからするとこの手の不便に関してはさほど問題ないのかもしれませんね。

▼ソユーズ宇宙船の全体像、上から軌道船(居住モジュール)、帰還船、機械船。宇宙飛行士が行き来できるのは上部の2つのモジュールのみ。
ソユーズ 居住モジュール_2

▼軌道船内部
ソユーズ 居住モジュール_1

▼軌道船を前に
ソユーズ 居住モジュール_3