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地球には当たり前のように存在する水蒸気の雲。実はこの雲地球以外でこれまで発見されたことがなかったのですが、太陽系外の巨大ガス惑星に地球と同じような雲があることがわかったそうです。(画像は想像図)

カリフォルニア大学サンタクルーズ校の天文学者かなる研究チームはハワイにある口径8mの光学赤外線望遠鏡『ジェミニ天文台』を使用しとある天体を観測した結果、地球外で初めて水蒸気の雲がある天体を観測したと発表しています。

Astronomers find evidence of water clouds in first spectrum of coldest brown dwarf

研究チームによると、水蒸気の雲を見つけたのは地球からみてうみへび座の方角あるWISE 0855という準褐色矮星です。この天体は自体は2014年に発見されていたもので改めて観測を行った結果、大気成分に多くの水蒸気が含まれている事がわかりWISE 0855には地球と同じような水蒸気の雲で覆われている判明したとのことです。

WISE 0855は地球からおよそ7.2光年離れたところに存在する天体で質量は木星の3~10倍。現在の観測によると自由浮遊惑星というどこかの惑星系からはじき出された天体と考えられており、地球のように恒星の周りを公転していないと考えられています。

つまり限りなく暗い天体なのですが赤外線観測にはばっちり写っており、誕生直後には重水素により核融合をしていると考えられているものの現在は停止しており余熱により表面温度は-48℃から-13℃。これまで発見された褐色惑星の中でも最も低温とされています。