
突如として姿を消しその後、帰ってくることはなかったマレーシア航空370便(MH370)についてカナダの元航空機事故調査委員という人物はこれまで発見された事故機の残骸について墜落したのではなく着水していた痕跡が残っているという話をしているそうです。
2014年3月8日にマレーシアのクアラルンプールから中国の北京に向かう途中で消息を絶ったマレーシア航空370便(MH370)について、元カナダの航空安全委員会委員長に対して行われたインタビューの結果、事故機は、海面に墜落したのではなく、パイロットの操縦の元で着水した可能性が高いことが判った。2014年3月8日、海上に墜落し乗員乗客全員死亡(認定死亡)と発表されているマレーシア航空370便墜落事故。墜落原因が明らかになっておらず他にも、自機の位置情報を送信する2つの装置が切られた理由、また無線通信を絶った理由についても明らかになっていません。
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この事故機に関して口を開いたのはカナダで航空安全委員会委員長を務めた経験のあるLarry Vance(ラリー・バンス)という人物です。バンス氏によるとこれまで幾つか回収された残骸の一部について分析の結果、海面に衝突し剥ぎ取られたというものではなく海面に着水し機体構造をほぼ保ったまま水中に沈む過程で剥がれたというものが含まれていたとしています。
時系列をまとめると、離陸から約50分後最後の正常交信を終了。この前後に地上に位置情報等を送信するシステムACARS(エーカーズ)及びATCトランスポンダがオフになります。北京の方角に北に向かっていた機体は南に進路を取り燃料切れとなる4時間あまり飛行した後、なんらかの理由により墜落したと考えられています。
仮に機体に故障があり機長らが乗客を助けようとして着水した説も考えられるのですが、故障を伝えず管制塔と交信を断絶したこと、また非常事態を知らせる救難信号すらも一切出されていないことを考えると極めて違和感があります。
▼赤線はマレーシア航空370便の推定飛行経路。黄色は機長が行っていたシミュレーターの飛行経路

また機長が使用していたPCについてアメリカ連邦捜査局が行った解析結果によるとマイクロソフト社のフライトシミュレーター(Microsoft Flight Simulator X)を使用し、事故機とよく似た飛行経路でシミュレートしていたデータが復元されています。
これは機長が乗員乗客全員を道ずれにした大量殺人自殺(mass murder-suicide)を示唆するものであり現在有力な事故原因となっています。