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イギリスのHybrid Air Vehiclesは航空機としては世界最大となる飛行船「Airlander 10」の初飛行に向けて準備を進められていると報じられています。

Hybrid Air Vehicles社は9日、同社が開発を進めてきた世界最大の飛行船「Airlander 10」が完成し、近く初飛行試験に移行することを発表した。Airlander 10は全長92メートル、全幅43.5メートルのB747型ジェット旅客機と比べても比較にならない程巨大な次世代型硬式飛行船となる。

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従来、飛行船といえば巨大な機体内に水素やヘリウムを入れ浮力を利用し飛行していたのですが、エアランダー10は浮力とプロペラや機体の揚力により飛行するというハイブリッド飛行船になっています。



スペックは4基の325馬力V8ターボチャージャー付きディーゼルエンジンを搭載し、飛行速度は時速37~148km。最高飛行高度は6100mで最大10トンの貨物を積載することが可能です。炭素繊維で覆われた機体には38,000立法メートルヘリウムガスが入っています。

エアランダー10はもともと米陸軍が開発されていた機体で2012年に初飛行していたのですが当時は軍事機密扱いされていたといいます。その後、アメリカ軍における軍事費削減の波に揉まれ開発は中止。その後、イギリス政府等が出資したことで民間用飛行船として活躍の場を広げることになりました。

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なぜ今の時代に飛行船なのかという点に関して、開発した米軍によると低コストで運用でき砂漠や氷の上でも垂直離着陸可能な輸送機を目指していたといいます。またジェット機のように大量の燃料を必要とせず、騒音も少なく最大で5日間上空で滞在できるという、これまでにない特性も評価されていたといいます。

Hybrid Air Vehiclesによるとエアランダー10は大型ヘリでも難しかった工事現場への物資輸送や客室を設けることで100名あまりの乗客を載せ飛行するなど10トンの搭載能力を活かした航空機として利用していく考えです。