主にアメリカ海軍で開発が続けられている次世代兵器『電磁レールガン』に関して、防衛省が独自開発を行うとしと来年度の概算要求に研究費用として経費を盛り込むことが明らかになりました。
政府が、米海軍で開発が進められているレールガン(電磁加速砲)について、研究開発に本格着手する方針を固めたことが21日、分かった。平成29年度予算案の防衛省の概算要求に関連経費を盛り込む。米政府はレールガンを将来世代の中心的な革新的技術と位置づけており、日本としても独自に研究開発を行う必要があると判断した。レールガンとは電磁誘導つまり電気の力により弾丸を飛ばすという21世紀の新兵器で、今現在実用化されたものはありません。しかし、アメリカ海軍では艦艇に搭載できる艦載型レールガン(155mm単装砲)を開発しておりズムウォルト級ミサイル駆逐艦というステルス駆逐艦を改装することで2020年以降の実用化を目指しています。
産経ニュース
より小型のものとして2014年にはイギリスの大手軍需企業『BAE システムズ』が次世代歩兵戦闘車両開発計画「Future Fighting Vehicle Project」としてアメリカのM2ブラッドレーという歩兵戦闘車の後継機開発にレールガンを搭載した車両を提案しています。
レールガンの性能
主に米海軍で開発されているレールガンに関しては155mmサイズのスペックとしてわずか10ミリ秒のうちに金属体をマッハ7まで加速させ射出、最大204km飛び艦艇等を破壊できるとしています。また同じような距離を飛行できるミサイルよりも遥かに低コストで運用できる他、超音速で飛来するため迎撃することが難しという特徴もあります。アメリカ海軍のレールガンに関しては2016年に試作機を開発し海上での試験運用を行うと発表されていたことがあるものの現時点でその手のニュースは報じられていません。