
ESA(欧州宇宙機関)によると、2014年11月に史上初となる彗星への着陸を果たしその後行方不明になっていた着陸機「フィラエ」について母機ロゼッタ探査機が撮影から発見したとのことです。
ESA(欧州宇宙機関)による彗星探査ミッション「ロゼッタ探査機」でチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星に派遣され、その後残念ながら通信の途絶により復旧が諦められた着陸船「フィラエ」。そのフィラエがなんと、岩陰のような部分から奇跡的に発見されたのです!今らか12年前、フランス領ギアナから打ち上げられたのは彗星探査ミッションを行う「ロゼッタ探査機」と子機の着陸機「フィラエ」です。その後、両機は一路チュリュモフ・ゲラシメンコ彗星を目指し航行を続け10年後の2014年8月に彗星に到着。至近距離から彗星を探査するミッションが開始されました。
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2014年11月にはフィラエを彗星に向け放出。順調に降下したものの彗星の微弱な重力でも機体が固定されるよう『モリ』が3本のうち2本が未動作となり、機体を固定できず彗星上で2回バウンドしていたことが明らかになりました。
▼彗星に着陸したイメージ

着陸後フィラエが観測したデータはすべて送信することはできたものの着陸予定地点から1kmほどずれているよ予想され、どのような姿勢でいるのかなど行方不明になっていたといいます。
そんな中、彗星探査ミッションは今年9月に終了することが決定していたのですが、9月2日に母機ロゼッタ探査機により撮影した写真の中にフィラエが偶然写り込んでいてたことが明らかになりました。

こちらがロゼッタ探査機により撮影されたチュリュモフ・ゲラシメンコ彗星と着陸機フィラエの写真です。右下がフィラエになるのですが、写真からもわかるように機体はバウンドしたのち岩石の影に入り込んでいたことがわかりました。
機体は横倒し状態になっておりこれにより十分な発電が行えず、不安定な通信状態が続いていた理由もこの姿勢にあったものと考えられています。
同ミッションに関しては9月30日にロゼッタ探査機を彗星に落下させる形で終了になるとのことです。