image_35

アメリカの通信大手AT&Tは電柱に取り付ける方法で従来の光回線よりも安価に数ギガビットの通信速度を可能とする新しいアンテナの開発に成功し実用試験を行うと発表しています。この装置は電線から発生する電磁波を利用し電波を特定方向に飛ばすという変わったシステムを搭載しているとのことです。

AT&Tは20日、安価に数ギガビットの通信速度を実現することができる新方式のワイヤレス通信「Project AirGig」を発表した。これまで数ギガビットのネットワーク網を敷設するには光ファイバーを敷くことが必要とされてきたが、光ファイバーは設置コストが高く、人口密度が高い都市部では採算を取ることができたが、人口密度の低い郊外ではコストを合せることは難しく、これが元で米国ではブロードバンドの普及の妨げとなってた。

BusinessNewsline
最近ほとんど耳にしなくなった『ブロードバンド』という言葉に関して、アメリカでは昨年再定義されダウンロードが25Mbps以上、アップロードが3Mbps以上の回線を指す言葉となりました。ブロードバンドの普及に関して、実はアメリカでは人口密度の低い地方の街では光回線を繋ぐコストが高くついてしまい普及の足かせとなっていたといいます。
そこで開発されたのが地方でも安価なブロードバンドを実現させるワイヤレス通信装置「Project AirGig」です。



Project AirGigは丸いケーキ型の端末となっており電柱の最上部に設置する形で運用します。他のワイヤレス通信装置と異なるのは電波が円形状に広がるのではなく電線の電磁波に沿って電波が広がる特徴があり指向性が高まることで通信速度が遅くなるという現象を防いるそうです。また特殊な受信装置は必要とせず本体だけで送受信が可能ということも導入コストを抑えられる特徴としています。 

具体的な運用方法は不明なのですがこの端末はあくまで都市間の通信を行う端末らしく都市部では別のWi-Fiアクセスポイント端末を設置することで家庭やスマートフォンとの接続を可能にするとのことです。