image_82

今年の8月、地球から最も近い恒星で知られる主星プキシマ・ケンタウリに地球型惑星『プロキシマb』が公転していることが確認されたことに関して、この惑星にはもしかしたら地球のように海で覆われている可能性があるという研究が報告されているそうです。

sorae.jpによると、恒星プロキシマ・ケンタウリを公転するプロキシマ・ケンタウリb(以下、プロキシマb)に関して、アメリカとフランスの共同研究によると惑星の半径が地球半径の0.94~1.4倍でどのような惑星環境になるのかシミュレーションした結果として、何れの場合も液体の水を湛える惑星になると研究結果を報告しています。

地球に似た惑星「プロキシマb」に海が存在? 生命体存在への期待高まる:研究より | sorae.jp : 宇宙(そら)へのポータルサイト

記事によると地球半径の0.94倍だった場合、惑星質量の2/3は金属コアとそれを覆う岩石のマントルから成り立つ天体になるとしており液体の水は質量の0.05%を占めることになるそうです。この0.05%という数値に関しては地球では0.04%が水の質量とされているので若干多い数値になります。
また地球半径の1.4倍だった場合、深さ200kmの水で覆われた惑星になるとしており惑星質量の実に50%が水の質量になるとしています。

▼プロキシマbの想像図。
image_81

これらは現在得られたデータからシミュレーションした結果なのですが実際にプロキマbがどのような天体なのかはっきりとは分かっていません。
またこの天体を発見した人物の一人である英クイーン・メアリー大学のギエム・アングラーダ-エスクデ氏によると主星プロキシマ・ケンタウリの磁場は太陽の600倍あるほか太陽に匹敵するほどのX線を放射しているとしており、主星の近くを公転しているプロキシマbで仮に何らかの生命が存在していたとしても地球とは異なる生命の進化を辿っていることになると主張しています。

プロキシマbが公転するプロキシマ・ケンタウリは0.2光年離れたケンタウルス座A星、B星(何れも恒星)を100万年周期で公転している三重連星系に属しています。つまりプロキシマbから見た場合3つの太陽があるということになります。そのため上の想像図では左にプロキシマ・ケンタウリの横に2つの小さなケンタウルス座A星、B星が描かれています。

プロキシマbは地球から4.22光年離れているものの最も太陽系に近い太陽系外惑星です。しかし現代の技術で探査機を送り込んだとしても片道7万年以上のかかってしまい金星や火星のように直接探査機を送り込み観測するとは不可能となっています。