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宇宙の姿を見るとき使用となるのが巨大な望遠鏡です。この手の望遠鏡は大気の影響を避けるため山頂に建設されるのが一般的なのですが、ハワイに建設される予定だった口径30mの巨大望遠鏡建設計画が中止となる可能性があると報じられています。

ハワイ島にある標高4205mの『マウナ・ケア山』。標高が高いことからハワイでも雪が降るため原住民の言葉で「白い山(マウナ・ケア)」という名前が付けられました。そんな山に設置されているのは日本の国立天文台が設置した『すばる望遠鏡』を始めとした13基の望遠鏡です。これらはマウナケア天文台群として世界を代表する数々望遠鏡が建設されています。
そこに新たに建設されることになったのは口径30メートルの超大型光学赤外線望遠鏡「Thirty Meter Telescope (TMT)」です。

▼マウナ・ケア山に建設予定のTMT
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実はマウナ・ケア山は先住民らの祈り、埋葬、子供の清めの儀式など古来から信仰の対象となっており先住民との取り決めから13基以上の望遠鏡の建設は認めないことになっていました。しかし、ハワイ州当局が建設許可を出していたこともありTMTの建設計画が進んでおり、並行して先住民らと建設の同意を得ようと活動が続けられていたのですが反対の意見が未だに多く、現状では建設は不可能と判断しているとしています。

▼建設の抗議活動
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TMTに関しては第二候補地としてスペインのカナリー諸島という案もあり、今後も同意を得る方向で進めるとしているのですが現状は非常に厳しく計画全体の再編を進める方向で調整を進めているとしています。

確かに山といえば古くから信仰の対象となってり世界では登山すらも禁止されている山が存在します。ハワイの望遠鏡建設計画に関しては日本で言い換えれば富士山に建設するようなもので先住民らの根強い反対があるというのはなんとなく理解できてしまいますね。