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次世代の兵器の一つとしてレーザーがあります。このレーザー兵器に関しては試験運用されているという程度のものになるのですが、軍需大手ノースロップグラマンは戦闘機等搭載し使用するレーザー兵器用管制システムを今後開発すると発表しています。

Northop Grummanは1日、空対空ミサイルの代りに将来の戦闘機などに搭載が予定されているレーザーなどの指向性エネルギー兵器のための兵器管制システムを開発に着手したことを発表した。

指向性エネルギー兵器の場合、既存の誘導型のミサイル兵器とは異なり、目標を無力化するためには、レーザーを一定時間照射し続ける必要があり、指向性エネルギー兵器用の兵器管制システムに関しても、従来型のミサイル用のものとは異なる機能を実装する必要性が生じている。

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空対空レーザーとは敵機及び敵機から放たれたミサイルを迎撃するようなものになるといわれており、米軍では現在のF-22やF-35の次世代機にあたる第六世代戦闘機に搭載することを目指しています。しかし、ノースロップグラマンが開発するレーザー兵器用の兵器管制システムとは現在運用されている戦闘機や戦闘攻撃機に搭載可能なものとして開発しており、将来的に主翼下のハードポイントにポッドとして機外搭載可能な仕様となるとしています。

具体的な仕様に関しては『大気の揺らぎを検出してレーザーの焦点を補正する機能』、『目標をリアルタイムで捕捉し続ける機能』などとしており、計画としては2019年にレーザー兵器と管制システムを採用したポッドを開発し、実機を用いた飛行試験を実施するとしています。

▼F-35Aのハードポイント
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米空軍としては2020年代前半に機体に取り付ける形のレーザー兵器の運用を目指しているといわれており、過去に報じられたものとしては米空軍研究所(USAF Air Force Research Laboratory:AFRL)が空対空レーザーの仕様条件書を示しており2022年にレーザー兵器を搭載した戦闘攻撃機(つまりF-16,F-15E、F-35といった機体)で試験飛行し2030年までに実戦配備を行うとしています。

ノースロップグラマン案はこれよりも若干早く試験飛行を目指しているというものになるのですが、レーザー兵器に関しては無人機に搭載する計画もあり(参考)、将来的にバッテリーを充電するだけで再使用可能な低コスト兵装が複数の航空機に搭載されるものと考えられます。