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様々なデータがインターネット上を駆け巡り地球の裏側の出来事もリアルタイムで誰でも見ることができる時代になりましたが、誰もが利用しているインターネット網について宇宙空間に構築するという理由からスペースXは4425機の人工衛星打ち上げを行うとしてアメリカ当局に申請していると報じられています。

SpaceXは15日、連邦通信委員会(FCC)に対して合計4425機の人工衛星の打ち上げ許可申請を行った。現在、地球の周回軌道上には、1419機の稼働中の人工衛星が回っている他、2600機の運用が放棄された人工衛星が回っている。

そのため、今回、SpaceXが申請を行った人工衛星の打ち上げ計画は、過去に打ち上げられた全ての人口衛星の数を上回るというかつてない大規模な打ち上げ計画となるものとなる。

BusinessNewsline
アメリカの宇宙開発ベンチャー『スペースX』がFCCに申請を行ったの今回の計画に関して、実際に打ち上げられる人工衛星は重量386kgの小型軽自動車サイズの人工衛星でこれを高度1150~1275kmの軌道上に均等に配置することで地球上どこにいてもインターネット接続が可能になるというものです。

記事によると、この衛生網が構築されることで全人類に対し1人あたり1Gpbs(1024Mbps)の帯域保証型超高速接続が可能だと主張しています。この帯域を確保するためには大量の人工衛星が必要になることは間違いないのですが、スペースXによると打ち上げる衛星は合計で4,425機と桁違いな量になるとしており、これを6年前後の期間で配置するとしています。

同様のインターネット構築に関してはFacebookやOneWebでも知られておりOneWebに関しては648機の人工衛星を打ち上げ地球規模の安価なインターネット網を構築するとしています。打ち上げる人工衛星の重量は150kgしかなく帯域に関しては報じられてはいないのですが、今回のスペースX案から比べると最大でも数100Mbps程度になるものと考えられます。(参考)

4,425機を打ち上げるコストがどのくらいになるのかは不明なのですが、仮に1回で10機の衛星を打ち上げたとしても443回。自前で打ち上げることができるため1回あたり50億円行ったと仮定した場合でも2兆2000億円+4,425機分の製造費がかかるという恐ろしい費用になってしまいます。

とは言えスペースXは実行可能な計画だと判断したため申請を行ったわけですが、費用に関してはロケットの再利用を進めることで大幅な減額は可能であるため、いよいよ再利用ロケットの強みが発揮されるときがきたのかもしれません。