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今年4月に打ち上げられ国際宇宙ステーションに接続されたのは空気で膨らむビゲロー膨張式活動モジュール『BEAM』です。半年あまりが経過した現在、同モジュールとしては最初となる結果が報告されています。

今年国際宇宙ステーションに接続されたのは従来のように金属で覆われているものではなく、ベクトランという柔軟性のある素材で作られたビゲロー・エキスパンダブル・アクティビティ・モジュールこと『BEAM』というモジュールです。
BEAMは国際宇宙ステーションに接続の後、空気が入れられ風船のように膨らませることに成功。その後は出入り口のハッチを締め内部環境がどのように変化するのか閉鎖状態で試験が続けられいます。

Представлены первые результаты работы «надувного» модуля МКС BEAM

▼モジュール展開後、初めて内部に入った時の映像


展開から半年余りが経過した現在、BEAMモジュールがどのようになっているのかNASAが初めての報告をしています。まず、宇宙ゴミによる衝突や構造上の不具合による減圧は確認されませんでした。また空気は安定して乾燥したままで、宇宙放射線に関しては他のISSモジュール内とは異なる数値が出ているものの特に問題となるレベルではないとしています。
ただ、内部の温度が予想以上に暖かくなっていると説明されています。理由は「複雑だ」としており、その一つの原因としては熱制御システムが搭載されていないためハッチが開かれISS内の空気循環に晒されれば特に問題はないとしています。また「逆に寒いよりかは良い」ともしており、その理由としては結露により電子機器に影響を与える可能性があるためだと指摘しています。

BEAMは今後も運用試験が続けられ残り1年半あまり同じように閉鎖環境に置かれ、試験が終了した際は国際宇宙ステーションから切り離され大気圏内に落下させ焼却処分されます。

BEAMは民間企業ビゲロー・エアロスペースとNASAが共同で開発・製造したモジュールで月面や火星の有人探査の他、宇宙空間で宇宙ホテルとしての運用を目的としてもので体積の比較としてBEAMの20倍ある『BA330』や131倍の『BA2100』の開発が発表されています。