
他国ではできないことまでも国を挙げてやってのける中国。そんな国で将来、全中国国民に対して行動や言動を評価し一人ひとりの信用度を評価するというシステムが導入されると報じられています。写真は実際に設置されている中国の監視カメラ
中国共産党は2020年までに「social credit system(社会信用システム)」と呼ばれる新しい社会管理システムの導入を計画しており、記事作成現在で36以上の地方都市で試験導入しています。海外メディアを中心に報じられているのは『社会信用システム』というものです。何故このようなものを導入するのか、毎回よくわからない理由が付けられるのですが「高度経済成長で崩壊した人民・国家・企業の間の信頼関係を再構築するために導入するものだ」とし「信頼抜きにさらなる成長は望めない」と主張しています。
社会信用システムとは、不正乗車や信号無視、「二人っ子政策」を含む家族計画規則などの違反行為に罰点を科し、システム上で管理されている個人のスコアから罰点分の点数が引かれるというもの。このシステムで収集したデータをアルゴリズムで分析し、国民ひとりひとりの信用度を格付けします。
GIGAZINE
よくわからない理由は置いておき、具体的に何をしたら個人のスコアがプラスになったりマイナスになったりするのでしょうか。Gizmodoによると例えば『交通違反』『支払いの滞納』というものから『横断歩道の無い道を渡る』『ネットで嘘を言いふらす』とマイナスになるとしています。
またプラスになる行為は『公園のゴミを拾う』のみとなっています。つまり交通違反などでマイナスになった個人の評価を上げるには“ひたすら公園のゴミ拾いを行うしかない”という3流ネットゲームにも無いようなクエストを行う必要がります。ちなみにゴミ拾いクエストは誰に報告するのか、どのくらいの量を拾わなければならないのかは具体的には書かれておらず本当に回復するのかは不明です。
ちなみに信用度が下がりすぎるとどうなるのかに関しては社会的制裁が加えられるとしており、例えば『ローンが組めない』『海外旅行ができない』『子供を希望校に入学させられない』という問題が発生するとのことです。
実は中国では既に試験導入している地域が存在しているそうなのですが、全国での導入は2020年を目指しているとのことです。