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季節は冬。冬といえば日本では『おでん』や『鍋』がよく食べられますが、中国では『火鍋』という料理が有名です。この火鍋に関して中国当局の発表によると複数の店で出されていたメニューに下水油が使用されていたとして経営者らが摘発されたと報じられています。

2016年11月29日、中国では寒い冬には「火鍋」が定番料理だが、浙江省瑞安市の火鍋専門店で、料理に粗悪な地溝油(下水油)が使われていることが発覚し、次々に摘発された。温州都市報が伝えた。市の食品安全委員会によると、11月21~25日に公安局と食品薬品監督管理局が市内の火鍋店を検査したところ、8店舗で粗悪な油が使われていることが判明した。

Record China
特に冬の風物詩となりつつある火鍋と食に関する話題。ここ最近は毎年何らかの話題がこの季節になると報じられるのですが、今年は『下水油』が使用されていたとして専門店8店舗、関係者24人を刑事事件として警察に身柄が拘束されたとしています。

記事によると、問題が指摘された店は食をテーマにしたドキュメント番組「舌尖上的中国(舌で味わう中国)」で紹介されていた有名店も含まれているとしており、この店を利用したことがある客によると「(店舗内は)とても清潔で、そんな油が使われているとは夢にも思わなかった」と口にしています。

下水油とは排水口に溜まった油を回収し精製し作られた『汚染された油』のことで、中国では2003年頃より日本ではマスコミが報じるなどして2007年頃から知られるようになりました。過去、下水油の生産量は年間200~300万トンとされ中国で消費される油の10分の1の量にもなるともいわれていました。
一般的に有害物質や発がん性物質が含まれることがあるものの、2011年に摘発された下水油は中国政府が定める食用油の検査基準に合格するほどに達しており、国家食品安全リスク評価センターの王竹天(ワン・ジューティエン)氏によると「今の地溝油(下水油)は精製レベルが非常に高い。もはや我々の想像を超えている」などと述べています。

火鍋に関する話題は激辛の火鍋を食べたところ大量の血を吐き死亡した例、火鍋で地元の高官を毒殺した例を過去に紹介しています。