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日本でも多く消費されているマグロ。刺し身や寿司には欠かせない食材なのですが一方で重金属、特に水銀汚染されていることから妊婦や乳児の摂取は避けるよう注意されています。このマグロに含まれる水銀に関して、最新の研究によると北米エリアでは減少しつつあるもののアジアでは逆に増加していることが明らかになりました。

石炭の燃焼によって大気中に排出された水銀は、海水にも降り注ぐ。水銀は魚介類の体内に入り込んで蓄積される。 体の大きいマグロは食物連鎖の頂点に立っているため、大量の水銀が体内に蓄積されてしまう。米国では、魚介類から人が取り込む水銀のおよそ40パーセントはマグロが原因となっている。ツナ缶としてのマグロの消費量が多いためだ。

WIRED.jp 
アメリカにおける人体に入る水銀のうちその40%がマグロが由来だという衝撃的な内容なのですが、記事によるとニューヨーク州立大学ストーニーブルック校の研究チームが2004~12年にかけマグロを年齢別にわけ水銀がどれだけ含まれているのか研究したものを発表しました。

その結果、大西洋で捕獲されたマグロに関しては8年間で19%ほど減少していることがわかったとしています。理由に関しては石炭火力発電所など石炭の利用が減少したことで海に流出する水銀の量が減少したのではないかと考えられています。一方で、アジア地域におけるマグロの水銀含有量は増加している傾向があるとしています。

具体的にマグロの体にはどのくらいの水銀が含まれているのかという点に関しては、年齢(体のサイズ)により異なるものの海水のおよそ1億倍の濃度があるとしています。

厚生労働省および日本生協連によると、水銀(メチル水銀)は人体の中枢神経の発達に影響を及ぼすとされていることから近く妊娠を予定されている方、妊娠している方、また幼児に限り摂取を控えるよう注意を促しています。対象となっているのはマグロ類(マグロ、カジキ等)、サメ類、深海魚類、鯨類(鯨、イルカ)で、マグロに関しては主菜とする料理を週2回以内(1回約80gとして妊婦は週に2回まで)に抑えるよう勧めています。

またそれ以外の一般人であってもグラム数は指定されていないものの主菜とする料理を週2回以内としています。