鳥インフルエンザウイルス

養鶏業者からすれば悪夢以外の何でもない鳥インフルエンザウイルス。日本では感染が確認された場合、閉鎖どころか飼育されていたニワトリが全て処分されるなど厳しい処置が取られるのですが、一方韓国では感染の疑いがあるニワトリなどを申告直前に出荷していた業者が問題視されているとのことです。

韓国のニュース専門テレビ局YTNによると先月26日、農林畜産食品部の発表として世宗市のとある養鶏業者は飼育されていたニワトリに関して鳥インフルエンザに感染している疑いがあり当局に申告したものの、この申告を行う直前に飼育していたニワトリ10万羽を出荷していたことが明らかになりました。

정부, AI 신고 직전 닭·계란 출하 조사 착수―YTN사이언스

記事によると、当局の発表として出荷されたニワトリは京畿道坡州と全羅南道麗水に出荷されたと言われており調査に乗り出したとしています。またこの業者はニワトリだけではなく採られた卵200万個も全国にスーパーマーケットに出荷していました。
その後、この養鶏業者のニワトリからは鳥インフルエンザウイルスに感染していたことがわかり、飼育されていた70万羽はすべて処分されたとのことです。 

韓国では先月16日以降、鳥インフルエンザウイルスが確認されており現在までに1445万匹のニワトリやアヒル、ウズラなどが処分されています。この数は2014年に発生した鳥インフルエンザウイルスで195日間で1396万匹が処分されたケースを大幅に超える数値であり、韓国史上最短で最大の被害となっているとしています。

韓国では慶尚北道と済州島以外のエリアで鳥インフルエンザウイルスが確認されており、今月13日には2日間に渡り全国の養鶏業者及び関係する車両の移動禁止命令が出されています。この移動禁止命令は3回目になるとしているもののほとんど効果がでていないのが現状です。