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ここ数年、深刻化しているのは冬場の大気汚染問題です。これに関して中国当局はデモの参加者を排除したりメディアに対しては大気汚染に関係する記事を掲載しないよう圧力をかけていると報じられています。

2016年12月14日、ボイス・オブ・アメリカによると、中国で大気汚染に対する国民の怒りが噴出する中、当局が締めつけの手を強めている。

大気汚染が深刻な四川省成都市では11日夜、マスクを着用して市政府の対策不足に抗議した市民8人が警察によって排除されたほか、市政府はメディアに対し、無断でスモッグや大気汚染に関する情報を記事にしないよう要請した。

Record China
香港メディアによると、中国四川省成都市では今月3日に市政府から4段階ある大気汚染警報のうち上から3番目に悪い「黄色警報」が発令され大気汚染が1週間あまり続くと発表されていました。そこで連日続く大気汚染にアーティストが中心となり今月10日に大規模なデモ活動を実施する呼びかけを行っていました。

しかし当局はこの情報をつかんでいたのか、理由は明らかにしていないものの10日には広場へ向かう主要な道路を封鎖。車や歩行者の通過を許可をとりやめデモの封じ込めを図りました。翌11日に改めて抗議活動をしていたところ警察官が登場。呼びかけを行っていたと考えられるアーティスト8人と現場に居合わせた1人が逮捕される事態になっていたといいます。

これにより大規模なデモは当局により抑え込まれた形になったものの、ネット上には学生らが大勢でマスクをつけた写真をネット上にアップロードするなど静かな抗議活動を行っているといいます。ただ、この写真に関してもマスクの着用やSNSでスモッグを話題にすることも禁じる通達を学校側に出しているといいます。

毎年のように深刻化する大気汚染問題に関してなぜ今年だけ神経を尖らせるのかその理由は不明なのですが、成都市政府は大気汚染に関する情報を無断で記事にしないよう要請をしているとのことです。