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北極圏に位置するバレンツ海にある群島、スヴァールバル諸島。人類が定住している地域として最も北に位置する街があることで有名だというこの諸島にあるのは、かれこれ20年あまり放置されている街です。今回は放棄された旧ソ連の建物の様子を紹介していきます。

諸島の一部に関しては一年中流氷に覆われ、夏の平均気温はわずか5度しかないという人間が暮らすには非常に厳しい環境にあるのはスヴァールバル諸島です。この地域は20世紀に入ると石炭資源を採掘するためアメリカ、イギリス、ロシア、そしてスウェーデン人らが定住し始めました。

その後はスウェーデン領土の一部となるものの1980年代以降は人口が減り続け、現在もロシア人居住地は他に存在するものの1998年3月を最後に鉱夫らとその家族で賑わっていたかつての街は完全に放棄されました。
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Photo:English Russia
鉱山開発が行われていたときは1000人以上のロシア人が暮らしていたとしており、街には温水プール、住宅、学校、劇場、図書館、文化センター、墓地は2つ(ただし一つは人とネコのための墓地とされる)とスポーツ複合施設が建設されていました。
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Photo:English Russia
しかし旧ソ連が崩壊した1990年代には開発のための資金が枯渇つ、維持管理が不可能になったとしています。

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Photo:English Russia
放棄された街にはタイプライターや楽器など当時高価だったモノが置かれたままになっており、撮影者によると「急いで離れたようだった」などと説明しています。
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Photo:English Russia
しかしこの街は2007年になり観光地として保存することになったとしています。しかし現地に行くには船やスノーモービルを必要としておりほとんど観光客はいないといいます。また現在は発電所やホテルが建設され当時の様子を伝える博物館には当時の写真などが展示されているとのことです。
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Photo:English Russia