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ロッキード・マーティンが開発した沿海域戦闘艦という最新のフリゲート艦に関して、特徴の一つの高速航行技術で特許侵害があったとして、同艦に採用された技術を開発した人物が海軍を訴える事態になっていると報じられています。

米海軍の次世代艦「Littoral combat ship(沿海域戦闘艦)」の基礎となる高速航行技術の開発した技術者が特許侵害があったとして、米海軍を相手に特許侵害訴訟を起こしていたことが明らかとなった。 訴訟を起こしたのは、David Gilesという船舶技術者で、1992年と1993年に取得した船舶を50ノット以上の高速で航行させることを可能にする2つの船舶用高速航行技術の特許が無断使用されたとして、米海軍を訴えたものとなる。

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いったいどのような経緯で最新技術がフリーダム級沿海域戦闘艦に用いられたのかに関して、記事によると訴えたDavid Gilesという人物は高速航行を元にFastshipという船舶の技術会社を設立していたそうです。これに目をつけたロッキードマーチンは当時開発していたフリーダム級沿海域戦闘艦に応用できると考え2002年頃に技術提携することになったといいます。

しかし、結果的に両者の関係が解消してしまうのですがロッキードマーチン側は当時導入されたFastshipの技術をそのまま使い続け同艦を2006年に進水、2008年に就役させていました。Fastshipがロッキードマーチン側に提供した技術・特許は2010年に失効しているものの同艦は2008年に米海軍に引き渡し就役させていたとして特許侵害だと訴えているそうです。



フリーダム級沿海域戦闘艦はディーゼルエンジンとガスタービンにより稼働するハイブリッド仕様のウォータージェット推進4基を備えた高速艦で最高速度47ノット、時速87kmで航行を可能としています。

沿海域戦闘艦はイージス艦などで知られる一般的な駆逐艦よりも小型で低コスト化を図る一方、同等のデータ処理能力を有しているといわれています。敵からの攻撃に晒されやすいより陸に近い海域で活動を行う艦艇で同様の運用方法がとられるジェネラル・ダイナミクス社のインディペンデンス級沿海域戦闘艦も2010年に就役しています。
インディペンデンス級沿海域戦闘艦に関しては来年以降に米海軍佐世保基地(長崎県佐世保市)という計画が発表されています。