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古代火星には地球と同じように水を湛えた惑星だったという証拠はいくつか見つかっているのですが、アメリカ航空宇宙局(NASA)は地球でも見られるようなひび割れた乾いた泥の痕跡を発見したと発表しています。

これまでも火星にて水の存在してた証拠を発見している、探査車「キュリオシティ」。そんなキュリオシティですが、今回は「乾いた泥の残骸」らしき画像を撮影しました。今は乾ききった岩となったこの泥ですが、もともとは「水を豊富に含んだ泥」だったことが推測されるのです。

sorae.jp
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NASAが運用する火星探査車『キュリオシティ』により発見されたのは、石の上に作られた『乾いた泥の痕跡』です。この泥の跡に関して研究者によると『Old Soaker』と名付けられ調査が行われたらしく、今から約30億年前に作られた泥と推定しています。

この泥に関しては「古代の湖はその深さや面積を変えつつ、そしてときには消えていました。我々はその湖の乾いた期間の証拠を目にしているのです」と説明しています。

▼ゲール・クレーター、丸印はキュリオシティの投下位置
ゲール・クレーター

キュリオシティは火星のエリシウム平原にあるゲールクレーター内のイエローナイフ湾に着陸し現在も活動を続けています。実はこのクレーターは火星の地表面から4,500mほど深い底に位置しており、かつては湖があったと考えられています。

キュリオシティにより小川の痕跡やデルタなど水の存在を示す地層や地形をいくつも発見しており、古代火星に水があったのはほぼ間違いないと考えられています。

▼キュリオシティがナミブ砂丘前で撮影した360度映像