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韓国メディアによると、MRSAという抗生物質耐性菌に感染した患者が他者に感染させる恐れがあるにも関わらず隔離されず、他の患者もいるような大部屋に入院させ続けていたことが明らかになったとしています。

2017年1月22日、韓国・JTBCによると、韓国の一部の病院で、抗生剤が効かない「スーパーバクテリア」感染患者に対し“ずさんな管理”が行われていることが明らかになった。釜山のある大学の看護学科に通うAさんは先月の病院実習期間中、大部屋に入院する60代の糖尿病患者の担当になった。ところが3日後、同患者がメチシリンを含む多数の抗生剤に耐性を持つ「MRSA」の感染者であることを知った。

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MRSAはメチシリン耐性黄色ブドウ球菌というもので、私達の皮膚や腸内にいるよう常在しているのですが、病気などで抵抗力の弱った人や手術、また手術後に体力がなど体力が落ちた状態では感染する場合があります。日本では感染が確認された場合、ドアノブやベッドから他者に感染が広まる恐れがあることから隔離することが原則としています。

記事によるとこの実習生は病院で対応にあたっていた60代の糖尿病患者がMRSAの感染確認後も一般病棟で入院していたほか、スタッフらも患者がMRSAだと知らされることはなく特別な装備もなく対応を続けていたとしています。
さらに同じ看護学科の友人に実態を明らかにしたところ、5カ所の病院中3カ所で同様の対応が取られていたことがわかったとしています。

韓国では2015年5月以降に致死率40%前後とされた中東呼吸器症候群(MERS)の感染が拡大し、対応に多くの問題が見つかりました。特にMERS感染者に接触の疑いがあり隔離対象者となった人物はそのうち5%しか病院内で隔離されず(隔離病棟や病室が少ないなどの理由から)、そのほとんどは素人レベルの自宅隔離処置という対応を続けていたことが明らかになっています。