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ドイツの研究機関は国際宇宙ステーションで藻類を直接宇宙空間に晒すという実験を行なった結果、1年半年という長期間に渡り生き続けていたことが分かったとしています。

独Fraunhofer研究機構が、ISS外側の宇宙空間に530日間露出したあと回収、地上へ持ち帰ったいた藻(Sphaerocystis:粒状緑藻の一種)が生存していたと発表しました。この藻はマイナス20度から47度という温度変化と、厳しい紫外線の長期にわたる暴露にも耐えることができたとのこと。

Engadget
今回発表された研究は地球の極地で発見された細菌がどのくらいの環境下で生きられるか調べるというもので、これまで『過酷な条件』を実験室内で行い生存は確認されていたといいます。そこで考えられる極限環境、『宇宙』での試験が決定し2014年7月23日に宇宙に旅立ったとのことです。

▼Sphaerocystis
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国際宇宙ステーションに届けられたのはSphaerocystisという藻類の一種で、乾燥状態で450日間国際宇宙ステーションの外にある実験装置に置かれました。この間、生物にとって致命的な量の紫外線や宇宙線を浴びマイナス20℃から47℃という温度変化に晒され続けたといいます。

試験終了後、サンプルは地上に返されたのですが結果は1つの標本を除き藻類が生きていたことを確認できたとしています。今後宇宙放射線によるDNAの影響を確認する研究を実施するとのことです。

今回の研究からは例えば光合成を行うことができる藻類を火星に送り込み簡単な施設で二酸化炭素から酸素を作ることが可能となる他、食糧としても利用できる可能性があるとのことです。