
アメリカの民間宇宙開発ベンチャー『ロケット ラボ』が開発しているエレクトロンロケットの初号機『It’s a Test』がニュージーランドに建設されたロケット発射場に輸送が完了したと報じられています。
現在小型人工衛星打ち上げ用の超小型ロケットを開発している、民間企業のロケットラボ社。その初打ち上げに利用される「エレクトロン」ロケットが、ニュージーランドの打ち上げ施設に到着しました。エレクトロンロケットは今年中に初打ち上げを目指し開発されたもので全長18メートル、直径1メートル、重量は10.5トンあります。国際宇宙ステーションが周回しているような地上500kmの低軌道に225kg、太陽同期軌道に150kgの打ち上げ能力のある小型ロケットとなっています。
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最大の特徴は第1段搭載された9基のラザフォードエンジンです。このエンジンは3Dプリンタを使用し製造されており一般的に液体酸素やケロシンを送り出すために搭載されている『ターボポンプ』を電動で稼働させることで構造の大幅な簡略化に成功。ロケット1基あたりの打ち上げコストを約550万ドル、約6億3000万円まで削減することができました。
このロケットはニュージーランドまで運ばれ同社の建設した世界初の民間宇宙基地からの発射を目指しています。
▼ラザフォードエンジンの燃焼試験
▼ラザフォードエンジン

▼エレクトロンロケット(モックアップ)

▼ニュージーランドのマヒア半島に建設されたロケット発射場
