スウェーデン軍

北欧スウェーデン。一般的に福祉国家のイメージが強い国なのですが、一方で軍事面では武装中立国家として数々の軍事兵器を開発していることで知られています。そんなスウェーデンで過去に廃止していた徴兵制を復活させると報じられています。

【ストックホルムAFP=時事】スウェーデンは2日、2010年に廃止した徴兵制を復活させると発表した。ロシアの脅威を含む治安情勢の変化に対応するのが目的。対象は18歳以上の男女で、意欲や能力に応じ来年1月から4000人が11カ月間の兵役に就く。

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スウェーデンではかれこれ100年以上続いていた徴兵制を2010年10月1日に廃止し、現在まで『志願』により兵士は集められていました。しかし近年、要員不足やウクライナ情勢をはじめ、主にロシアが原因とする軍事的脅威が高まっているという理由から来年1月より徴兵制を復活。徴兵されるのは18歳以上の男女で意欲や能力に応じ4000人が11カ月間の兵役に就くことになります。
(参考:スウェーデン海軍、ロシア潜水艦狩り開始か)

徴兵制に関しては隣国のノルウェーでも実施しており2015年には女性にも拡大されヨーロッパでは唯一女性が徴兵される国となっていました。欧州であればフィンランドデンマークで徴兵制が課せられています。ただし、これらの国々では良心的兵役拒否というものもありフィンランドでは非武装での軍役や12か月のボランティアを選択することができます。

スウェーデンは人口900万人あまりの国なのですが、一方で軍事面に関しては国民一人当りに換算した武器輸出量はイスラエルとロシアに次ぐ世界第3位(2014年)となっています。その中で有名な軍事企業は『ボフォース』です。第二次世界大戦時に大量に生産された対空砲『ボフォース 40mm機関砲』は特に有名でありアメリカを中心とした国々で使用され艦載型や陸上が使用されました。現在はボフォース57mm砲という艦載型が輸出されアメリカ海軍や沿岸警備隊の艦艇で多く採用されています。

▼ボフォース40mm4連装機関砲(第二次世界大戦)
ボフォース40mm4連装砲