
日本では高福祉国家としてしられる北欧デンマーク。実は再生可能エネルギーにも力を入れている国なのですが、先日国内で消費される全電力を風力発電で生産した電力でのみまかなうことができたと報じられています。
デンマークで2月23日、風力発電による発電量が97GWhに達し、電力需要量に対する割合100%を達成したことが業界団体となるWind Europeの発表で明らかとなった。97GWhという発電量は、EUの平均的な1000万世帯が相当する電力量に相当するものとなり、デンマークの世帯数は255万世帯ということを考慮した場合、実際には、電力需要量の3.9倍の発電量を風力発電だけで得た計算になる。デンマーク国内における電力供給量割合、つまり火力や太陽光といった国内で生産される全電力のうち45%が風力発電になっているそうです。この45%という数値に関しては世界的に見てもかなり高く、風力発電の設置が進んでいるEU国内でも他国の数倍以上という吐出した数値となっています。
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記事によると、全電力を風力発電でまなうことができたのは2月22日で風力発電の業界団体によると「再生可能エネルギーだけで欧州の電力需要を全て満たすことができることを証明した」と話しているそうです。
風車の国、デンマーク

▲Horns. Rev 洋上風力発電所
これほどまで風力発電建設が進んでいる理由は国策で設置を進めたためで、日本のように高低差が少ない地形が広がる国土は風というクリーンな天然資源に恵まれており風力発電に非常に向いているとされています。
デンマークは風力発電設備の建設計画を発表し1996年には電力会社各社に風力発電の建設を進めるよう要請しました。これを機に国内では大量に風力発電が建設されることになります。ただ、風力発電所は風車の騒音や振動が発生するという理由、そして景観という問題から現在は陸上ではなく洋上風力発電の建設に力が入れられているといいます。また世界で初めて洋上風力発電所が建設されたのはもちろんデンマーク沖合という歴史がある国です。