月

民間宇宙旅行計画から大型の打ち上げロケットまで開発を続けているアメリカの民間宇宙開発ベンチャーブルー・オリジンは月の南極に物資を輸送するというサービスを発表しました。

世界のネット通販を支配する勢いのアマゾンですが、次のお届け先は月になるのでしょうか。同社は2020年に、月への輸送便を実現する計画があると発表しました。

アマゾンの発表によれば、この輸送便に使われる着陸船「Blue Moon」は1万ポンド(約4.5トン)の商品を月へと運ぶことができます。輸送便の着陸地点は、月の南極近くのシャクルトン・クレーター。

sorae.jp
ブルー・オリジンの発表によるとアメリカの新政権の移行チーム及びNASAに提案した内容として、氷があるとされる月の南極まで必要な物資を送り届けることができる着陸機『ブルームーン』を開発しており2020年頃にも開発できるとしています。

ブルームーンの正体は明らかになっていないですが、現在ブルー・オリジンが進めているロケットの着陸技術を応用したものと考えられ月面上に最大4.5トンの物資を送り届けることができると説明しています。

▼Amazonの設立者ジェフ・ベゾスにより設立したブルー・オリジン
ジェフ・ベゾス

現在NASAやアメリカ政府からは具体的な返答はあったのかは不明なのですが、まずアメリカについてはオバマ大統領時代にブッシュ大統領が進めていたコンステレーション計画を中止し、月ではなく火星を目指す方向修正が行われました。そのため、ブッシュ政権時に開発していた月着陸船等は宇宙船「オリオン」を除き全てお蔵入りとなり現在もアメリカが再度有人月面探査を行うという計画は発表されていません

しかし、ロシアや中国が月面基地を建設するという計画も報じられておりアメリカについても何らかの対抗処置として機器等を設置する可能性はゼロではありません。また、sorae.jpにも書かれているようにライバルとなるスペースXが民間人の月周回旅行を発表したことを受けた対抗処置とも考えられ、ブルームーンが開発される可能性はあまり高くないと考えられます。