ニューグレン_2

Amazon.comの設立者が設立した民間宇宙企業ブルー・オリジンは、昨年9月に発表した大型ロケットニュー・グレンについて人工衛星の打ち上げイメージCGを公開しました。

このCGはアメリカ、ワシントン州行われた航空宇宙開発者会議で公開されたものになります。『ニュー・グレン』は打ち上げ構成により全長82mと95mの2タイプが開発されており、2020年の初打ち上げを目指しています。
今回公開された映像はロケットがどのように打ち上げられるのか、また再利用可能な第一段のどのように回収されるのかが映し出されています。



こちらがニュー・グレンの打ち上げから人工衛星の軌道投入、回収までを紹介した映像です。全体的な映像から分かるのはスペースXが既に実施しているファルコン9ロケットの回収方法とほぼ同じとなっている点です。
ニュー・グレンは陸から打ち上げられ海上の船に着艦するという案になっており、大きく異なっている点として、ロケット側は6つの着陸脚があり1つが動作しなくても安全に着陸可能であることと着艦する船が移動しているという点です。

現在、ブルー・オリジンはこのロケットを製造する工場(2017年に完成予定)をフロリダ州にあるケネディ宇宙センターに建設しています。

ニュー・グレンのスペック

ニューグレン_1

ニュー・グレンは全長は人類を月面に送ったサターンVロケットよりも若干小さいサイズで、ファルコンヘビーロケットのように補助ロケットは使用しない打ち上げとなります。打ち上げ性能は国際宇宙ステーションが周回しているような低軌道へ45トン、通信衛星が投入される静止トランスファ軌道へ13トンです。比較として日本のH-2Bロケットは低軌道へ19トン、静止トランスファ軌道へ8トンとなっています。

ロケットに搭載されるエンジンは、第一段にBE-4エンジン、第二段に同じくBE-4エンジン、第三段にBE-3Uエンジン1基を搭載する予定です。