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ブルー・オリジンが開発を進めている大型ロケット『ニュー・グレン』。このロケットに搭載されるエンジンはBE-4というものなのですが、同社のCEOによると1基目となるエンジンの組み立てが完了したと発表しています。

ロケット開発の中で最も重要で難しいのは紛れもなくエンジンなのですが、ブルー・オリジンは大型ロケットに採用を予定しているBE-4エンジンの開発・生産を行なっています。BE-4エンジンは見出しでも紹介したように同社が開発しているロケット『ニュー・グレン』の第一、第二段目に合計8基搭載予定となっておりこの1基目の製造が完了しました。

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Photo:Twitter
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こちらが実物のBE-4エンジンです。このエンジンは2011年より開発が進められていたもので、BE-4の性能としては海面高度での推力は550,000lbf(約2.45MN)となっています。エンジンは液体酸素と液化メタンつまりLNGのようなものを燃焼させる方法となります。これは従来のエンジンに比べ安定した燃焼が可能であること、さらにエンジンの部品数を少なくすることができコスト削減可能としています。
またスペースXのファルコン9ロケットが爆発した原因となった液体燃料を加圧するための液体ヘリウムガスを搭載する必要がなく高価で複雑なシステムを不要であることに加え、打ち上げの安全性を高めている特徴があります。

BE-4エンジンはブルー・オリジン以外もユナイテッド・ローンチ・アライアンス社(ULA)の次世代ロケット「ヴァルカン」のメインエンジンとして利用することが決定されています。また同エンジンはニューグレン、ヴァルカン以外のロケットでも運用を可能としておりロシアのロケットエンジンのように海外のロケットに搭載する案も出ており将来的に売り込みを行う予定があるとしています。