ファルコン9フェアリング

ロケットの多くは打ち上げ時、人工衛星や宇宙船を『フェアリング』で覆っています。このフェアリングは打ち上げ後、割れるように分解されそのまま地球に落下し捨てられてるのですが、スペースXは回収・再利用に向けた試験を前回の打ち上げで実施していたと発表しています。


今日、歴史的なブースター回収成功によって名実ともに再利用可能ロケットメーカーとなったSpaceXが、偉業の影でもう一つのパーツの回収にも成功していました。打ち上げ後の記者会見でSpaceXが明らかにしたのは、Falcon 9ロケットの先端部分にあるノーズコーン(フェアリング)の回収成功。

Engadget 日本版
先月31日、第一段ロケットの再利用に成功したスペースXです。同社のCEOイーロン・マスク氏は打ち上げ後に行われていた記者会見の場で、実は衛星を包むフェアリングに特殊な機構を回収に成功していたと発表していたそうです。

▼ファルコン9ロケットから分離されたフェアリングのオンボード映像


見出しでも紹介したように『フェアリング(ペイロードフェアリング)』とはロケットの先端部を包む殻のことです。これは音速を遥かに超える速度で大気圏内を飛行するためむき出しの状態では人工衛星が破壊されてしまうためフェアリングで覆い打ち上げを行なっています。

このフェアリングは基本的にはほとんど大気がない地上100km以上で分離される日本のように回収する例もあるのですが、それ自体は一般的なロケット本体と同じように再利用はされずそのまま廃棄されます。



イーロン・マスク氏によるとファルコン9ロケットに搭載されるフェアリングの価格は600万ドル、約6億7000万円になるといいます。これがどのくらいの額なのかというとファルコン9ロケット本体の価格は60億円弱、今回の再利用ロケットでは40億円弱としておりフェアリングだけでロケット打ち上げコストの約1/6から1/10を占めているということになります。

上記の動画でも分かるようにフェアリングは高度100km程度から大気圏に再突入したとしても実は燃え尽きることはなくほぼそのままの形状で落下してきます。スペースXによると、フェアリングの回収は専用のスラスター(予想では分離後の回転を止めるものと考えられる)と大気圏内で展開し方向制御できるパラシュート(パラフォイルと考えられる)を搭載し前回の打ち上げでは分離した1つを回収したと発表しています。

フェアリングを回収し再利用するという方法がこれまで行われなかった理由は分からないのですが、やはり「回収するよりも新しく作った方が安く済む」ということが答えと考えられます。
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