
日帰りで行う手術から数時間に及ぶ手術などその内容は様々ですが、海外で行われた目の手術についてロボット手術を行なった場合のほうが遥かに組織へのダメージが少なかったと報じられています。
眼科手術は繊細な網膜の性質と術野の狭さから、熟練の外科医でも網膜に損傷を与えてしまうことがあります。そんな眼科手術を1ミクロンの精度で実施できるロボットが開発され、世界で初めてロボットを使った眼科手術が成功しています。人間の外科医と比較したところ、ロボットの方がはるかに出血が少なく、網膜への損傷も少なかったとのことです。イギリスで行われた研究によると12名の患者に対し6人はロボット手術、残りの6人は人間の手により目の手術を行い網膜についてしまった傷などを確認したところロボットで手術を行なったグループのほうがダメージが少なかったことが分かったとしています。
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目の手術でロボットが実際に使用されたのはこれが初めて。ただ、ロボット自体は無人で行うようなものではなくロボットの操作訓練を受けた外科医がジョイスティックとタッチスクリーン操作で行いスティック操作により動くロボットアームは実に1ミクロン単位で動作するといいます。そのため人間の手では不可能な繊細な操作が可能となっており結果的に手で直接行う場合に比べ他の組織へのダメージが少なくて済むとしています。
この手のロボット手術といえば『ダ・ビンチ』という機械を使用した前立腺がん手術が有名なのですが、今後様々な手術を行える専用のロボットというのは増えていくものと考えられます。ちなみにダ・ビンチによる前立腺がんロボット手術費用について岡山大学大学院による保険が適用でき3割負担で約42万円、高額療養制度を適用することで約4万円~16万円で行えるとのことです。
参考:私たちの取り組み - ロボット手術|岡山大学大学院医歯薬学総合研究科泌尿器病態学