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一度は『狂犬病』という言葉を聞いたことがあると思いますが、日本では60年以上も発症した例が確認されていない狂犬病による死者数は世界では5万人に達していると報じられています。

四~六月は狂犬病予防注射月間だ。国内の狂犬病感染者は六十年以上いないが、海外では年間五万人以上が狂犬病で亡くなっているという。海外から感染した動物が持ち込まれる恐れがあるとして、飼い主には市町村に犬を登録し、毎年、予防注射を打つことが法律で義務づけられている。一方、犬猫向けの任意の混合ワクチンは種類がいろいろあるので獣医師と相談して接種させるとよい。それぞれのポイントをまとめた。

東京新聞
ペットを飼われている方であればある程度の知識があると思われるこの狂犬病。自宅で飼われている犬については毎年予防接種を受けることが法律で義務化されており、極めて高い致死率の狂犬病が国内で広まらない予防がされています。

狂犬病と聞くと文字から「犬のように狂い大暴れするだけ」というイメージを持たれる方も多いと思うのですが、調べてみると発症した場合は極めて高い致死率が高いというあまりに恐ろしい病気であること書かれています。(参考)

狂犬病を引き起こすのはラブドウイルス科リッサウイルスに属する『狂犬病ウイルス』というものでその多くが犬による人体への感染が報告されているものの、最近ペットとして人気がでている猫も同じであり、他にはキツネ、タヌキ、コウモリ、豚、その他の草食動物なども感染源になっているとしています。

狂犬病に感染した場合これを発症までの潜伏期間は噛まれた場所から脳までの距離で異なり数日から数ヶ月とされています。ウイルスが脳に達し発症した場合の厚生労働省によると致死率はほぼ100%(参考)としており、この高い致死率はエイズウイルスと肩を並べギネス世界記録に登録されているとのことです。また発症後に回復したとしても麻痺や言語障害といった重い後遺症を残すことが知られておりその後の生活に困難をきたすことが多いとしています。

このような極めて危険な病気なのですが、アメリカでは獣医師や獣医師医学生など動物に接する可能性が高い一部の人物に限り感染前の狂犬病ワクチンの接種が勧められているだけで一般旅行者については接種が勧められていません。日本ではワクチン接種を望む場合は輸入したものを自由診療(保険外)として受ける必要があるとしています。
感染した場合、発症予防するワクチン接種治療を行えば発症を防ぐことも可能なのですが何れにしても大切なのは海外に旅行した際には野生動物との接触は避けこの手の動物に噛まれたりした場合は保健所等に早期に相談してほしいとのことです。