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滑走路から水平に離陸し高度100kmの宇宙空間に達した後、再び滑走路に着陸するという純スペースプレーン『リンクス』。実は昨年の段階で開発が中止され宇宙旅行計画についても中止となったそうです。

アメリカの民間宇宙企業『XCORエアロスペース』が開発していたのは液体燃料ロケットエンジンにより高度100km以上の宇宙空間を目指す宇宙船『リンクス』です。機体は全て再利用するというスペースプレーンとなっていたのですが、2016年の5月の時点でリンクスの開発に関わっていた従業員の1/3が解雇し事実上、宇宙旅行計画は終了となりました。



XCORにより2008年3月に計画が発表されたもので当時2機の宇宙船を開発し2013年にも飛行テストを実施するとしていました。しかし、2014年10月には2015年に延期。同社によるとエンジンの試験には完成していたもののリンクスの機体本体の開発に問題があったとして結果的に2016年に開発が中止となったそうです。宇宙旅行にかかる旅費は2008年末の時点で一人当り95,000ドルとしていたのですが、2014年の時点で150,000ドルに上昇していました。
またロケットエンジンについてはボーイングとロッキード・マーティンの合弁事業で様々な宇宙開発に携わっているULAと共同開発していたもので今後このエンジンの開発を続けていくとしています。

リンクスは2人乗りでパイロットと乗客で横並びで搭乗する計画でした。機体は地上の滑走路上でエンジンを点火し急上昇、高度60km付近でエンジンの燃焼を停止し高度100km以上の宇宙空間に達した後再び滑走路に戻ってくる飛行計画で全飛行時間は30分程度、無重力を体験できる時間は5分程度と他の宇宙旅行と同等の時間を目指していました。