KELT-9 b

太陽系では想像もできない不思議な天体が多い系外惑星。東京大学やNASAの国際共同研究チームは地球から600光年離れた銀河系内に表面温度が4,300度もあるという観測史上最も高温の系外惑星を発見しました。

地球から約600光年離れた恒星を周回する惑星の表面温度が約4300度に達することを、東京大や国立天文台、米航空宇宙局(NASA)などの国際研究チームが明らかにした。観測した電波のデータを分析した結果で、これまで分かっているなかで最も表面温度が高い惑星だという。

朝日新聞デジタル
国内外の複数メディアによると東京大学や国立天文台、NASAからなる国際研究チームは2014年に観測され2016年に系外惑星と判断された『ケルト 9b』(KELT 9b)という天体について観測史上最も高温の惑星であったとイギリスの科学誌に論文が掲載しました。

この天体は地球から見てはくちょう座の方角、約600光年先にある恒星『ケルト 9』を公転しているガス惑星で名前はケルト 9b。半径は木星の約1.9倍、質量は2.9倍と考えられています。

▼恒星『ケルト 9』(左)と『ケルト 9b』(右)
KELT-9 b_1
Photo:NASA/JPL-Caltech

なぜケルト 9bがここまで高温なのかはいくつか理由が考えられます。まず恒星ケルト 9の表面温度は1万度と太陽の6,000度よりも高温なこと、さらに恒星と惑星の距離は太陽と地球の距離の僅か0.03倍という近距離を公転しているためです。これは距離にすると約450万kmで太陽系と比べると太陽と水星の距離5,800万kmよりも遥か内側を公転してることになります。
ケルト 9bは1日と12時間あまりで恒星を1周しているとのことです。

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