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欧米ではタトゥー、入れ墨を入れる人が多いと言われますが先日、この入れ墨と海で泳いだことが原因で死亡するという出来事があったと報じられています。一体、彼に何があったのか、なんと症状が進行すると致死率が50%以上という極めて危険な細菌に感染していました。

米国でこのほど、脚にタトゥーを入れた31歳の男性が、傷が癒えないうちに海で泳いで細菌に感染し、敗血性ショックのため死亡した。テキサス大学の研究チームが医学誌に発表した症例報告で明らかにした。

男性の右脚のタトゥーには、十字架と祈りの手、「Jesus is my life(イエスは私の命)」の文字が刻まれていた。

CNN
記事によると、入れ墨を施し5日後に海水浴。3日後には入れ墨を入れたと考えられる両足に強い痛みに襲われ入院します。ただ症状は急速に悪化し右足では数時間で皮膚が黒ずみ水疱を生じ軽い敗血性ショックを確認。男性は細菌を殺す抗生剤が打たれ、人工呼吸器が装着されないなど僅か12時間あまりで重症化していったといいます。
男性はその後回復していき入院18日後には人工呼吸器を外しリハビリを開始。しかし、翌月には再び症状が悪化し治療の甲斐なく死亡しました。この間、入院から2ヶ月間の出来事だったといいます。

男性の体内で繁殖していたのはビブリオ・バルニフィカスという細菌でアメリカでは男性が泳いでいたメキシコ湾沿岸の州で多く確認されています。感染後、細菌が血液中に侵入し全身性感染をおこした場合の致死率は50~70%とされ極めて危険な細菌です。

ビブリオ・バルニフィカスは傷口から直接入る以外も食べ物から感染することもあります。例えば刺し身や寿司に付着しているケース、欧米では生牡蠣を食べたことで感染ケースが報告されています。健常者では下痢や腹痛を起こすことことで重症化するのは稀と言われています。ただし肝臓障害を持っている人については重症化する傾向があり、死亡した男性についても日頃からの大量の飲酒による肝機能低下があったとのことです。
また海岸や岩場で裸足で歩いて貝の殻などで怪我をしたことで感染したケースもあり特に肝機能が低下している人は絶対に行わないよう促されています(参考)