偽シラウオ

ありとあらゆる物が偽装され販売されている中国。国民の意識も高い理由もあるのか、これらの情報はネット上に拡散されるものの実はかなり怪しい内容まであるとしており、その大半が食品に関する内容だと報じられています。写真はプラスチックで作られた食用偽シラウオ。

2017年6月14日、米華字メディアの僑報はこのほど、中国のネット上で拡散されたデマの45%が食品に関連するものだとし、こうしたデマの投稿者や拡散者に対する処罰の強化が当面の急務だと指摘した。環球網が伝えた。

中国で今年2月、福建省産の海苔が「プラスチックでできている」と主張する動画がネットに相次いで投稿され、波紋を呼んだ。デマの投稿や拡散、関連企業に対する恐喝などに関わった数十人が警察に逮捕されている。

Record China
中国の食品偽装といえば有名なものとして下水から集められた廃油を精製し食用油にするという下水油が有名なほか、少量の摂取で死亡する恐れがある工業塩を食塩として出すというものがありこれらは発見から現在まで未だに続いていることが確認されています。

環球網によるとそのデマの内容として「近所のパン屋の肉松(肉でんぶ=煮た豚肉を繊維状にして乾燥させ味付けしたもの)が綿だった」「タウナギは成長を促すため避妊用のピルを与えられていた」「プラスチック米を見つけた」そして「ノリがプラスチックでできている」というものもデマであるとしています。
また他のデマとしては「ザリガニは寄生虫だらけ」「種なしブドウは避妊薬で育てている」「サクランボを食べると鳥インフルエンザA(H7N9)ウイルスに感染する」というものもあります。

記事ではこうしたデマに対し、『「メディアは客観的な報道を心がけ、関連当局は即座にデマを打ち消し、ネット民はデマを拡散したり傍観したりするのではなく(拡散を)終わらせる立場にならなければならない」と呼び掛けている。』などと主張しています。


ただ、これらが本当にデマなのか。例えば環球網がデマだとしたプラスチック米。これに関しては明らかに米の形をしていない明らかな偽物が確認されている他(参考)、「ノリがプラスチックでできている」という内容についても過去にプラスチック(ビニール)で作られたものが確認されていました。(参考)

▼米の袋の中に混入されていたプラスチック米。明らかに形状や色が異なる
プラスチック米_2

そもそもこのようなデマが出回るのはメディアの報道姿勢や当局の対応なのかという疑問があります。安物ビールを手作業で詰め替えただけの偽バドワイザー事件が報じられていたように国民の食の安全に対する問題認識は高いものの実際に製造となると『利益重視』で意識が極めて低くなること、そしてデマではなく本当の偽造食費が当たり前のように作られ続けていること。また賄賂を渡せば証明が発行されるなど腐敗組織が存在し続けていることにも原因があります。