GTX1060

ニュース等で耳にしたことがあるという方も多いビットコインをはじめとした仮想通貨。最近、主にPCゲームの処理に使用されるハードウェア『グラフィックカード』(GPU)がこの仮想通貨が原因で品薄が続いていると報じられています。

先日、マイニング需要の増加により、Radeon RX 580/570が入手困難になり、GeForce GTX 1060にも注目が集まってきているとお伝えしましたが、秋葉原の店頭では、17日(土)頃から一部のショップがGeForce GTX 1060に購入制限をかけています。

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GPU、グラフィックカード(ビデオカード)とは主に高い負荷のかかるPCゲームを行いたい場合に追加することができるハードウェアです。一般的なデスクトップPCであればこのGPUを接続できる端子が基板上に実装されているのですが、近年仮想通貨が高騰したことを受けGPUの販売数が劇的に増加していると報じられています。

記事によると、秋葉原のとあるPCショップではGPUの販売規制がされるという少なくともここ10年では耳にしたことすら無い事態が発生しているらしく現在販売されているRadeon RX 580/570、その代替え品としてGeForce GTX 1060が売れているとしています。

▼GeForce GTX 1060(価格.com)
GTX1060

なぜ仮想通貨と無関係なGPUが売れているのか。もちろん仮想通貨で儲けた人たちがPCゲーマーになり需要が増えたのではありません。仮想通貨を生み出す装置としてGPUが必須でありさらに仮想通貨が高騰したことで利益を得られるということから更に多くのGPUが購入されているというわけです。

▼取引所間の米ドル換算平均市場価格(ビットコイン)
ビットコインレート

ビットコインチャート

仮想通貨はその決済や新規発行をするにあたり整合性を保つため世界にある台帳を再計算しなければならないという演算作業があるそうです。この演算を家庭向けのPCなどでも行うことができ演算を行なってくれた人に対価として一定の仮想通貨が支払われるということが行なわれているそうです。これがいわゆるマイニング(採掘)というものになります。

このマイニング作業はPCの処理速度が高ければ高いほど良く、より多くの仮想通貨を手に入れることができます。しかし、演算するということはPCに負荷がかかり電力を消費することになります。これまではマイニングを行えば儲けた額よりも電気代の方が高くなってしまうということが続いていたものの仮想通貨が高騰したことで電気代が高い日本でも利益がでるとされ一部の人が大量のGPUを購入しているとのことです。

▼一般的なPCにGPUを1基接続した例(実際のマイニングでは1台のPCに数基のGPUを接続するという方法がとられます)
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マイニング専用PCを構築は1基あたり数万円するGPUを複数基購入する必要があり最終的に20~30万円ほどの投資が必要になるとのことです。また消費電力については800~1000W程度になる場合もあり冷房や暖房を同時使用することでブレーカーが落ちてしまう場合もあるとのことで注意が必要です。