
今月15日、アメリカのオービタルATKは有人宇宙船オリオンに搭載する『打ち上げ脱出システム』の試験を行いました。有人宇宙船の打ち上げではこのような打ち上げ脱出システムが搭載されているのですが今回はこのシステムについて紹介していきます。
試験された打ち上げ脱出システム(Launch Escape System: LES、Launch Abort System: LAS)はカプセル型の有人宇宙船の先端、ロケットの最先端に設置されているものです。これはロケットが爆発するなど何らかの不具合が発生した場合、直ちにロケットと有人宇宙船を切り離し安全なエリアに避難させる安全装置になります。
オービタルATKによると試験は成功したとしており今後数ヶ月以内にパラシュートを使用したより本格的な試験を行うとしています。
Orbital ATK Completes QM-1 Test for Orion Launch Abort Motor
▼スペース・ローンチ・システムによるLESの搭載位置

Photo:Orbital ATK
こちらのNASAが開発している次世代ロケット『スペース・ローンチ・システム』に搭載されるオービタルATK製のLESです(イメージ)。この様にLESはソユーズや過去の有人打ち上げロケットと同じように先端に搭載されています。
このLESは先端から下部までの長さが約5m、幅は0.9mあります。4つの大きなノズル部分を『アボートモーター』と呼んでおり推力は全体で40万ポンド(181トン)、これだけで大型乗用車SUV66台を持ち上げる力があるとのことです。作動時間は約3秒。2秒間で650~800km/hまで加速し噴射から4秒以内1.6km離れた地点まで飛ばし宇宙船と宇宙飛行士の安全を確保します。
オービタルATKによると2019年にはAscent Abort-2という試験を行う予定です。これはスペース・ローンチ・システムの実際の打ち上げを考慮しオリオン宇宙船が大気圏内で受けるであろう最も空気力学的負荷が高い状態でのLESのテストを行うとしておりNASAとしてはより安全性の高い宇宙船として仕上げていく予定です。
またLESは一般的に完全使い捨てとなっており、正常にロケットが打ち上げられた場合では上空で切り離し地球に落とし処分されています。
▼Ascent Abort-2のイメージ

Photo:Orbital ATK
▼2011年に実施されていたLESの試験
この試験については実は2008年11月にも同様のテストを行なっており、続く2011年にはオリオン宇宙船の実物大模型を使用したテストを行なってました。
オービタルATKによると試験は成功したとしており今後数ヶ月以内にパラシュートを使用したより本格的な試験を行うとしています。
Orbital ATK Completes QM-1 Test for Orion Launch Abort Motor
▼スペース・ローンチ・システムによるLESの搭載位置

Photo:Orbital ATK
こちらのNASAが開発している次世代ロケット『スペース・ローンチ・システム』に搭載されるオービタルATK製のLESです(イメージ)。この様にLESはソユーズや過去の有人打ち上げロケットと同じように先端に搭載されています。
このLESは先端から下部までの長さが約5m、幅は0.9mあります。4つの大きなノズル部分を『アボートモーター』と呼んでおり推力は全体で40万ポンド(181トン)、これだけで大型乗用車SUV66台を持ち上げる力があるとのことです。作動時間は約3秒。2秒間で650~800km/hまで加速し噴射から4秒以内1.6km離れた地点まで飛ばし宇宙船と宇宙飛行士の安全を確保します。
オービタルATKによると2019年にはAscent Abort-2という試験を行う予定です。これはスペース・ローンチ・システムの実際の打ち上げを考慮しオリオン宇宙船が大気圏内で受けるであろう最も空気力学的負荷が高い状態でのLESのテストを行うとしておりNASAとしてはより安全性の高い宇宙船として仕上げていく予定です。
またLESは一般的に完全使い捨てとなっており、正常にロケットが打ち上げられた場合では上空で切り離し地球に落とし処分されています。
▼Ascent Abort-2のイメージ

Photo:Orbital ATK
▼2011年に実施されていたLESの試験
この試験については実は2008年11月にも同様のテストを行なっており、続く2011年にはオリオン宇宙船の実物大模型を使用したテストを行なってました。
