風力発電は陸上や洋上に設置されるもの、そして風車のサイズや形状などいくつか種類があるのですが米大学を中心とする研究チームは羽根の先端が最も高いところで500mに達するという超巨大風力発電の設置に向け研究が進められています。
アメリカのバージニア大学を中心とする6つの機関による共同研究アライアンスが、より高い効率を実現する発電用風車の実現を目指した研究を進めています。風力発電は一般的にサイズを大きくしたほうが1基あたりの発電量が増えます。その為、近年ではコストパフォーマンス等から程度の大きさの風力発電が設置されているのですがバージニア大学を中心とする共同研究チームは支柱の長さが300m、さらに羽根の全長が200mもあるという超巨大風力発電の研究を進めているそうです。
風力発電用の風車の場合、羽根の数を同じとした場合には風を受けることができる円の面積が大きくなるほど発電効率が上がり、さらに風速が2倍になると発電量が4倍になるという特性があるとのこと。
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この風車はSUMR50(Segmented Ultralight Morphing Rotor:分割型・超軽量ローター)と名付けられているのですが、現在は風車を設置できるまで研究は進んでいません。その上で、考えられる設置例として陸地から20km沖合に設置するというオフショア風力発電(洋上風力発電)になるとしています。これは陸地に比べ安定した風が常に吹いているという理由を挙げています。
また搭載する発電機は50MW級としており生産能力は今年2月に1日あたりの電気生産量として世界記録を更新した8MW級風力発電の6倍以上ということになります。
参考:1日で家庭20年分の電力を生産できる風力発電開発 : ZAPZAP!
記事によると現在、200mを超える羽根を3つのブロックに分け生産する方法、高さ300の支柱はヤシの木のようにたわむことで強風にも耐えられる構造が用るなど研究が進んでいます。また巨大な羽根は従来型のような風上側に取り付けるのではなく風下側に取り付けるという方法が考えられているとのことです。