H-6

防衛省の発表によると今月24日、中国軍が運用する大型爆撃機「H-6」6機が初めて紀伊半島沖まで飛来したと発表しています。

統合幕僚監部 報道発表資料によると中国空軍が運用する爆撃機 H-6(轟炸六型)6機が沖縄本島と宮古島の間を通過する形で北へ転進し、紀伊半島南部で反転する経路で飛行を行ったとしています。今回の飛行についてこのようなルートを通るのは初めてと考えられており日本メディアの取材によると「情報収集か訓練の可能性が高い。国際法違反ではないが、特異な飛行なので引き続き注視する」(参考)と報じています。

[公表]中国機の東シナ海及び太平洋における飛行について
中国機の東シナ海及び太平洋における飛行について_1

中国機の東シナ海及び太平洋における飛行について_1

赤い線がH-6の飛行経路です。日本本土付近についている細い黒線は領空を表しておりH-6は目安として紀伊半島から110km程の距離まで飛行したものと考えられます。

また、中国メディアによると中国空軍スポークスマンの話として今回の飛行は国際法に則った外航トレーニングを行ったとしています。また日本側の報道として4,000km飛行したとも報じています。

H-6爆撃機は1952年に初飛行した旧ソ連製のTu-16 バジャー(ツポレフ-16)を中国国内でライセンス生産した機体で爆弾搭載量はおよそ9トン。中国では爆撃機以外にも13あまりの派生型が開発されており、電子偵察ポッドを搭載したB型や近年では対潜哨戒機のL型、空中給油機のU型、射程2500kmの巡航ミサイルを運用できるK型も確認されています。

▼氾濫を防ぐため凍った川を爆撃するH-6爆撃機


今月23日にはロシア軍の大型爆撃機Tu-95 2機が同じく沖縄本島と宮古島の間を通過し北上、日本の陸地に沿うように太平洋上を飛行しています。

[公表]ロシア機の日本海及び太平洋における飛行について
ロシア機の日本海及び太平洋における飛行について

ロシア機の日本海及び太平洋における飛行について_1

ロシア機の日本海及び太平洋における飛行について_2