MLM『ナウカ』

ロシアが国際宇宙ステーションに接続を予定している多目的実験モジュール『MLM』について、来年の打ち上げが予定されていたものの2019年以降に再延期されたと報じられています。

ロシアの宇宙専門ニュースサイト『Космическая лента』によるとMultipurpose Laboratory Module、略称MLM『ナウカ』、日本語では多目的実験モジュールと呼ばれる国際宇宙ステーションに接続される新モジュールに関してロシアのRSCエネルギアは2019年2月の打ち上げを予定していると報じてます。

Запуск МЛМ-У «Наука» откладывается до 2019 года

MLMは実は1990年代に製造が中止となったものを改造し作られたもので当初は2004年に打ち上げを予定していました。しかし、様々な問題から打ち上げが延期され、今から5年前にはモジュールに搭載されている燃料タンクに不具合を発見。この燃料タンクは現在生産されておらずタンク内を洗浄するなど大掛かりな修理が行われていました。その後、この燃料タンクを溶接したものの基準に満たさない不具合が見つかるなど修理が遅れていたとしています。

MLM『ナウカ』_1

MLMは国際宇宙ステーションの中ではかなり大型のモジュールとなり実験設備の他にも宇宙船のドッキング設備、荷物保管区画や宇宙飛行士の休憩所などの機能があります。


国際宇宙ステーションについてロシア側は2024年頃までの運用に合意しているもののそれ以降はMLM『ナウカ』と、まだ打ち上げられていないNodal Module (UM:ウズラヴォーイ・モジュール)、Scientific Power Module (SPM-1もしくはNEM-1 科学・電力モジュール) という2つの大型モジュールを切り離し小型の宇宙ステーションとして独自で運用する計画を提案しています。

参考:国際宇宙ステーションの新モジュール『MLM』、2018年打ち上げへ : ZAPZAP!

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