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家庭用ゲーム機『Xbox』。そのコントローラーに関して、アメリカで運用されている最新のバージニア級原子力潜水艦の一部装置にXbox用のコントローラーが採用されることになったと報じられています。

アメリカ海軍が2004年から就役させているバージニア級原子力潜水艦には、艦内に居ながら水上の様子を見られる回転式潜望鏡がなく、代わりに、360度回転する2つの「フォトニクスマスト」と大画面・高解像度のモニターが採用されています。操作はヘリコプターの操縦で用いられるのと同様のジョイスティックを用いますが、コスト削減策として、今後はXbox用コントローラーが用いられることになりました。

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全長約115m、乗員134名の攻撃型原子力潜水艦『バージニア級原子力潜水艦』。1番艦は2004年に就役したばかりの最新鋭の潜水艦になるのですが、経費削減のためなどの理由から家庭用ゲーム機のコントローラーを採用することになったと報じられています。

▼Xboxのコントローラーでテスト操作している様子
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Photo:Lockheed Martin
採用されることになったのはマイクロソフト社が販売しているXbox用のコントローラーで潜望鏡代わりについている装置を動かすコントローラーとして運用される予定です。本来、この装置を動かすには『ジョイスティック』という棒状のコントローラーで行っていたものの、これをXbox用のコントローラーに置き換えます。ジョイスティックを用いたシステムはコントロールパネル一式で約427万円するとのことです。

▼地上に設けられたバージニア級原子力潜水艦のコントロールシミュレーター
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Photo:Lockheed Martin
記事によるとXbox用のコントローラーが採用が予定されているのは2017年11月に就役予定の『コロラド(SSN-788)』からとしています。またこの装置を開発しているロッキード・マーティンによる運用試験では乗組員たちは短時間で操作を覚えることができ直感的に操作が行えるようになったと評判は良いとしています。

近年軍事兵器でゲーム機用のコントローラーが採用されることがあり、例えばロシアの新型歩兵戦闘車『Kurganets-25』でもゲーム機に使用するようなコントローラーが採用されているとしており、その理由の一つとして若者が慣れているためだと説明しています。またシリアの反体制派が開発した戦闘車両「シャーム2」でもゲーム機用のコントローラーが採用されている様子が伝えられています。