BFR_1

今年9月末、アメリカの民間宇宙開発ベンチャー『スペースX』からBFRという超大型ロケット構想が発表されました。月や火星、地球上では大陸間の移動にも使えてしまうというロケットと宇宙船なのですが、具体的にどのような仕様なのかイーロン・マスク氏が質問に回答しました。

ロシアの宇宙ニュースサイト『Космическая лента』によると、Redditユーザーの質問に対してイーロン・マスク氏が直接回答するというコーナーが設けられ、今年9月に発表された第一段ロケット『BFR』と、その上段宇宙船にあたる『BFS』について質問が相次いだといいます。

Главное из ответов Илона Маска пользователям Reddit

BFR

イーロン氏によると、最初のロケット開発としてBFSを高度数百キロまで打ち上げる試験を行うとしており、フルサイズのプロトタイプを開発を目指すとのことです。これはファルコン9ロケットで垂直着陸試験を行ったグラスホッパーを拡大したような試験になると説明しています。
またBFSはBFRを使用しなくても単体で地球軌道に乗ることができる性能があります。

BFSには小さいものの『翼』が付いています。これに関しては大気圏内で揚力を生み出すものではなく宇宙船のロールやヨーを行うことで安定させ帰還できるようにするためだと説明しています。

BFR及びBFSに搭載されている新開発のラプターエンジンの一部は3Dプリンタが使用されており金属は特殊な合金により製造を目指します。エンジンは液体酸素と液体メタンを燃焼させる仕様で、目標としては旅客機のエンジン並の信頼性を達成させるとしています。

イーロン・マスク氏は過去に火星に大規模な入植を発表していたものの現在は火星でBFR及びBFSに燃料(液体メタンと液体酸素)を補給可能なインフラを構築させることを目標としており、その上で最小限の人を生存可能な環境を作り上げると説明しています。


今回の回答について「設計が見直される可能性」がある話しており、あくまでも現時点での構想として見たほうがよいという印象を受けます。また本当に構想が実現できるのかという点に関してはまずはラプターエンジンを開発することができ、十分な推力を出すことができるのかに左右されそうな気がします。