ドリームチェイサー カーゴシステム_1

アメリカの民間宇宙企業シエラ・ネヴァダ・コーポレーションが開発しているスペースプレーンドリームチェイサーについて、上空から投下する形での滑空試験が実施されると報じられています。

海外の宇宙関連サイトによると、シエラ・ネヴァダが開発している国際宇宙ステーションへ物資を補給する宇宙船ドリームチェイサーに関して今後数日以内に滑空及び着陸試験を実施すると報じています。記事によると、滑空試験は現地時間今月8日に予定されていたものの公式Twitterなどの更新もないことから予想されていたとおり延期されました。

Испытание планерной посадки корабля Dream Chaser запланировано на среду


今回行われる試験は『ALT-2』というものでヘリコプターで上空まで釣り上げられ投下する形で滑空し滑走路に着陸する試験です。シエラ・ネヴァダは2013年に補給船ではない有人宇宙船版ドリームチェイサーを開発し『ALT-1』というテスト行っています。今回行われる試験はこのALT-1とほぼおなじ内容になっているとのことです。

2013年に行われたALT-1では着陸寸前に左の着陸脚が展開しないという不具合が発生しそのまま胴体着陸となりました。停止後に機体を調査したところ航空システムは正しく動作しており宇宙飛行士が乗り込むスペースもほぼ正常だったとされ機体の安全性を示す結果にもつながりました。

▼2013年に行われたALT-1。ALT-2も同様の試験を行う予定

ALT-2の試験は当初10月15日に実施する予定だったものの機体を釣り上げるヘリコプターが現在山火事に出動しているという理由で延期。新たな日程として11月8日が設定されていたものの試験される空域の天候が悪く風が強いという理由から延期されているとのことです。

ドリームチェイサー カーゴシステム

補給船ドリームチェイサー

ドリームチェイサーはもともと国際宇宙ステーションへ宇宙飛行士を送り込む有人スペースプレーンとして開発されていました。しかし選考の結果スペースXのドラゴン宇宙船とボーイングのスターライナーがこれを行うことになり行き場を失う結果となりました。
その後、NASAから国際宇宙ステーションへ物資を補給する無人補給船として運用する契約を獲得し、改修が行われています。ドリームチェイサーは2020年に初打ち上げを予定しており1度の打ち上げで12,000ポンド(約5.4トン)の物資を国際宇宙ステーションに送り届ける予定です。