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ミサイルの発射や核実験など相次ぐ北朝鮮の挑発について韓国のソウル大学の教授は「3年で建造可能だ」などと主張していることが明らかになりました。北朝鮮とは軍事的対立ではなく対話路線を進める現政権下でなぜこのような意見が出続けるのでしょうか。

先日、トランプ大統領が韓国を訪れこの時に約束したのは数十億ドル(約1,130億円)に達する米国の軍事装備の購入です。具体的に何を購入するのかについては明らかになっていないものの韓国メディアによると『韓国が必要とする兵器の導入を認めた』などと報じており青瓦台関係者の話しとしてその中には原子力潜水艦をはじめとした軍事装備が含まれるとしています。

한국과 미국이 주고 받은 핵잠수함과 최첨단 군사정찰 자산은

この報道の真相は定かではないものの今年に入ってから韓国では頻繁に原子力潜水艦保有計画が語られています。国内で盛り上がる原潜保有計画について今年9月末には韓国メディアが先走る形で「アメリカの原潜導入が事実上合意した」などと報道したものの大統領府がこの報道を直ちに否定。また今回韓国メディアが主張している原子力潜水艦をはじめとした軍事装備に関しても9月末の段階で大統領府側は「米韓首脳会談で議論することもない」と明らかにしていました。

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それでも止まることがないのは韓国メディアとその国民です。国防部の原潜研究に参加しているソウル大の徐鈞烈教授(専門は原子核工学で軍事ではない)は先日「予算・人材を集中することができる場合」との前提で「韓国の能力では3年で原潜を進水させることができる」などと主張が報じられました。
また韓国の軍内部では「退役手続きを踏んでいるロサンゼルス級攻撃型原子力潜水艦を3隻購入してはどうか」という案、軍事専門家は国産ではなく同じようにアメリカの退役に近い原潜を購入するという案を出しており「ロサンゼルス級攻撃型原子力潜水艦を1隻購入しノウハウを学ぶと同時に国産原潜の開発に入ることが建造コストからも最も効率がよくなる」などと主張しました。

何れにしてもこのような段階であっても現政権は北朝鮮とは話し合いでの解決を求めていることから原潜の保有はそもそも論外であることは間違いありません。それにも関わらずなぜ通常兵器やTHAADといった防空兵器ではなく『原潜保有』なのか。原潜の導入目的は本当に北朝鮮なのかそれ以外“他国”なのかを現政権の言動から見定める必要があります。


トランプ大統領は9月末に対話路線を進める韓国の現政権に「物乞いのようだ」と批判。先日訪日した時には「あいつ(文大統領)は何を考えているんだ」「何なんだあいつは!」と発言していたことが国内メディアにより明らかになっています。何れにしてもアメリカの原子力潜水艦はその技術のほとんどが禁輸品目に指定しており事実上韓国が手に入れることは不可能と考えられます。