アンタレス230

アメリカの民間航空宇宙企業オービタルATKは自社が運用するアンタレスロケットを使用しシグナス補給船を打ち上げ国際宇宙ステーションへの物資輸送を行ったと発表しました。アンタレスロケットの打ち上げは昨年10月以降実施されていませんでした。

アメリカの軍事大手ノースロップ・グラマン傘下のオービタルATKは現地時間今月12日、アメリカ東部バージニア州のワロップス飛行施設からシグナス補給船を搭載したアンタレスロケットを打ち上げ軌道投入に成功したと発表しました。今後順調に飛行を続けた場合46時間後の現地時間14日に国際宇宙ステーションに到着しました。



打ち上げは3500人が見守るなか実施されました。シグナス補給船には約7400ポンド、約3350kgの物資が搭載されており、国際宇宙ステーションに滞在する6人の食糧や水など生活に必要な物の他、科学実験を行うための装置が搭載されています。

今回打ち上げられたロケットは『アンタレス230』という新しい200シリーズのロケットで2回目の打ち上げになりました。以前使用されていたアンタレスロケットは100シリーズで使用されていたエンジンは旧ソ連が有人月面探査計画に使用することを目的としていたもので製造から40年が経過し放置していたものを購入、整備・改良したものを使用していました。そのこともあるのか2014年11月に打ち上げ後およそ6秒後に爆発する事故が発生します。
これ以降打ち上げは中止となり問題が指摘されたエンジンをロシア製のRD-181に交換し誕生したのがアンタレス230です。

エンジンを置き換えられた打ち上げ能力向上型のアンタレス230は2018年3月と10月に打ち上げ実施予定です。