火星15_1_

北朝鮮が先日29日未明に発射した大陸間弾道ミサイル『火星15』(火星-15型)について、韓国メディアによると弾頭部分がマッハ24で大気圏再突入をしていたことがわかったと報じられています。

北朝鮮が開発した中では史上最大の大陸間弾道ミサイル『火星15』に関して新しい情報が幾つか上がっています。韓国メディアSBS によるとまずミサイルの全長に関して20.6mと推定されるとし火星14よりも80cm長かったと報じています。

第一段目の長さは火星14号と同じ10.9m。直径は20cm大型化され2m。第2段目は火星14が全長2.6m、直径1.4mに対し火星15は全長3.3m、直径が2mと推定されました。2段目の大型化により搭載できる液体燃料・酸化剤の量は3倍に増えていると考えられています。

[취재파일] 베일 벗는 '화성-15형'…"대형 탄두 싣고 美 타격 가능"

今回の打ち上げに関して約4,500kmまで上昇しほぼ垂直に落下した弾頭の速度は大気圏再突入時で約マッハ24(29376km/h)、海上に落下する手前でマッハ20(24,480km/h)を記録したと報じられています。(参考:高度400kmを周回する国際宇宙ステーションがマッハ22(27,700km/h))

この速度に関してはアメリカやロシアの大陸間弾道ミサイルとほぼ同じ速度らしく、アメリカメディアによると米政府官僚の話として火星15の弾頭部分は大気圏再突入時に破壊されたようだと報じています。

▼車載映像から撮影された火星15の弾頭と考えられる飛翔体(0:13~)


弾道ミサイルに関してはアメリカもロシアも発射時の映像は複数あるものの弾頭が落下する映像というのはほとんど公開されていないようです。下記の映像はロシア極東、カムチャッカ半島にあるクーラ試験場で撮影されたもので複数の弾頭を搭載した弾道ミサイルの大気圏再突入映像になります。北朝鮮の弾道ミサイルも通常軌道で発射された場合このような速さで大気圏再突入を行うものと考えられます。

▼ロシアの弾道ミサイルによる大気圏再突入


また弾道ミサイルの発射から着弾までの動作はそれぞれ異なるのですが参考としてアメリカのLGM-30 ミニットマンではこのようになります。